知る・学ぶ/コラム亀田製菓、「ハッピーターントレイン」運行開始で菓子75個分サイズの中吊りを掲出

電車広告

2024.07.26

亀田製菓㈱は5月27日から、京浜急行電鉄㈱が運行する〝HAPPYになる電車〟がコンセプトの、「京急イエローハッピートレイン」を同社米菓「ハッピーターン」仕様にジャックしたフルラッピング車両『ハッピーターントレイン』を運行している。期間は8月18日㈰まで。

 同トレインは5月29日の「幸福の日」にちなんで実施。ハッピーターンは1976年、第一次オイルショックの影響で不景気の中、「幸せ(ハッピー)がお客様に戻って来る(ターン)ように」という願いを込めて誕生した。一方、京急イエローハッピートレインは、2014年から「沿線に幸せを運ぶ電車」として運行を開始し、「幸せの黄色い電車」と呼ばれている。両社が掲げる「お客様を幸せにしたい」という想いが一致していることから、運行する運びとなった。

 ラッピングのコンセプトは「ハッピーみーっけ!」。内外装の両面をハッピーターンの世界観一色で包み込み、同トレインを見かけた人も乗車した人も、全ての人が何気ない日常の中にある小さな幸せに気付くきっかけを創出していく。
 外装は全8両編成の車体に「ハッピーターン」と「ハッピーターン スパイス」の商品パッケージや、『ハッピーターン』のマスコットキャラクター「ターン王子」のデザインなどを装飾。

 内装のこだわりは2点。1点目は「中吊りBIGハッピーターン」。実際の菓子のようにキャンディー包装された、通常製品の約75個分のサイズにあたるハッピーターンの広告で、中吊りを全てジャックした。SNS上では、これを見た人から「夢のサイズ感」「粉、降ってきそう」などの反応が寄せられている。
 2点目は、4月にハッピーターン【公式】Xアカウントで実施したSNSキャンペーン「ハッピーみーっけ! キャンペーン」で、何気ない日常のハッピーエピソードを募集し、一部の投稿を電車内広告に採用。キャンペーンには1,000人以上からの応募があり、社会人や学生など様々な視点からの幸せが掲載されている。

 「トレインと出会えた人が『今日1日ツイてる!』と感じるきっかけにつながれば嬉しい。公式アカウントからの同トレインに関する投稿は合計7万いいね以上を獲得し、多数のWebメディアにも取り上げられた。また『ハッピーターン』を想起させる仕掛け作りを行うことで、商品を購入するきっかけにつなげられたのではないかと思う」。(亀田製菓 マーケティング戦略部・荒井美香氏)

「幸せ」を掲載した車内広告

ターン王子などが描かれたトレイン外観

トレインの詳細は下記の通り。(敬称略)
▽Agency/㈱ジェイアール東海エージェンシー
▽CD+企画+C/西脇和穂
▽AE/岩崎琢哉、吉本真雪
▽AD+D+撮影/市山光一(ワンベルク㈱)
▽I/西村友宏(STUDIO IDU)
▽印刷/㈱技秀堂
▽運行エリア/京急線(大師線を除く)〜都心方面(都営浅草線・京成線・北総線に乗り入れ)
▽外装/車体面積比の10%程度の装飾
▽内装(広告名〈サイズ〉×数量)/中吊りBIGハッピーターン(通常のハッピーターンの約75個分)×96枚、窓上広告(W1,030×H280mm)×152枚、ドア横広告(W515×H364mm)×124枚

 

※本記事は『総合報道』2024年6月25日号に掲載されたものです

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