ナレッジコラム 交通広告の費用はどれくらい?予算設定のポイント~予算規模別プラン~

電車広告駅広告

2025.04.30

代表的な広告媒体ごとの価格帯や業種・目的別の予算感、そして制作費や運用面を含めた総合的な費用の考え方をお伝えします。

目次

交通広告に必要な予算は?

ここまで、交通広告の失敗例やプランニングの考え方を解説してきました。次に気になるのは、やはり「実際にどのくらいのお金がかかるのか」ということでしょう。そこで本記事では、代表的な広告媒体ごとの価格帯や業種・目的別の予算感、そして制作費や運用面を含めた総合的な費用の考え方をお伝えします。

交通広告の費用は、掲出場所(駅・車両)や広告枠の人気度、掲出期間、さらにデザインや印刷コストなどの制作費によって大きく変わります。例えばターミナル駅の大型ビジョンに短期集中で出稿する場合と、特定エリアの駅ポスターを長期掲出する場合では費用は大きく異なります。そのため、最初にしっかり目標と期間を定めておくことが肝心です。

交通広告の基本的な価格帯

交通広告の価格帯は、媒体の種類・掲出期間・掲出エリアによって異なります。

駅構内の大型メディアやデジタルサイネージは、1週間でも数十万〜数百万円規模となる場合があります。人の流れが多い場所ほど費用は高まりますが、その分リーチ数も大きく、SNS拡散などの二次効果が期待できる点が魅力です。

一方、車内広告でも中吊り広告やドア横ポスター、車両ステッカーなどさまざまなメニューがあります。ステッカーはサイズが小さい分比較的安価で、1ヶ月数十万円規模から実施できる路線もあります。大がかりな車両ジャックは数百万円〜数千万円にも及ぶケースがあり、短期間で話題を呼びたい大手企業が実施することが多い印象です。

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業種別・目的別の予算感

交通広告の予算は、業種・目的によって異なる ため、事例ごとに見てみましょう。

スタートアップや地域密着型の企業

スタートアップ事業者や地域事業者が「まずは知名度を上げたい」と検討するなら、数十万円単位の予算で駅貼りポスターを行なったり、路線を絞って車内媒体を試したりする例が多く見られます。例えば、人材採用を狙う企業であれば、リクルーティングを想定した大学周辺や丸の内などのビジネス街を通る路線の出稿を検討すると良いでしょう。

大企業・外資系ブランド

一方、大企業や外資系サービスがブランドイメージを大きく打ち出したい場合は、数百万円〜数千万円に及ぶ予算をかけて主要駅や車両ジャック、あるいはテレビCMとの連動を行うことがあります。費用は高くなるものの、人々の記憶に強く残りやすい効果が期待できます。

その他

他にも、例えば出版社などでは電車内ドア横ポスターを実施することで、書店における書籍の売上が目に見えて増加するなどの効果との連動性が確認されており、営業戦略上出さなければいけない媒体が定まっている業種もあります。

交通広告の費用を徹底解説|制作費・運用費・予算別プランのポイント

交通広告は広告枠だけでなく、制作費や運用費も忘れずに!

交通広告を検討する際、多くの人が「広告枠の料金」ばかりに注目しがちですが、実際に発注してから「印刷や加工のコストが意外と高い」と気づくことがあります。交通広告の費用は、「広告枠の料金」に加えて、「制作費」や「その他費用(警備員やPR、レポーティング費用など)を総合的に考える必要があります。たとえ広告枠だけなら安く見えても、印刷・加工のコスト、クリエイティブのデザイン費などが加わると想定を超える場合があるので要注意です。
また、審査や掲出スケジュールの管理にも時間と手間がかかり、場合によっては警備員の手配など追加のコストが発生する可能性もあります。

では、具体的に予算別のプランを見ていきましょう。

予算別プランの例

小規模予算(〜100万円前後)

「まずは手軽に始めてみたい」「地域に特化した広告を出したい」という場合におすすめのプランです。

年間数十万円程度の予算から実施可能な駅看板や、路線を絞った電車内ステッカー広告などがオススメです。駅看板は実施目的に合わせて掲出する駅を絞ることで、効率的かつ長期的にターゲットへ訴求することが可能です。車内ステッカーは、路線の乗り入れ状況を考慮して、東京メトロ以外の媒体も含めて選定することで1ヶ月数十万円の規模から実施が可能です。

中規模予算(数百万円程度)

「より多くの人に接触し、認知度を向上させたい」 という場合に適したプランです。

数百万円レベルの予算がある場合は、駅構内と車両内の広告を組み合わせて接触頻度を高めるプランが考えられます。具体的には、改札付近のポスターや駅サイネージと、中吊り広告や車内サイネージを同時期に出稿し、朝晩の通勤時間帯に繰り返し目に触れさせるといった施策です。これにより、「行き帰りのいずれのタイミングでも見てもらえる」という相乗効果が期待できます。

大規模予算(1,000万円以上)

「大規模なブランディング施策」「インパクトのある広告展開」 を狙う場合に適したプランです。

1,000万円超規模の予算がある場合は、よりインパクトの大きい展開が可能になります。たとえば、大型サイネージを複数駅で実施して一気にリーチを広げたり、駅ジャック・車両ジャックなどでブランド一色に染め上げたりといった施策が考えられます。短期間に多くの接触を獲得しやすく、SNS拡散などの二次効果を狙う際にも有効です。

おわりに

いずれの予算規模でも、「目的(認知拡大・販売促進・採用PRなど)は何か」「どのターゲットへ、どの期間で訴求したいのか」を明確にしておくことが重要です。そのうえで、駅や路線ごとの利用者特性、広告枠の空き状況、そして審査や掲出作業のフローを早めに確認・調整しましょう。
もし不明点があれば、駅媒体や車両広告に詳しい専門家に相談すると、より現実的かつ効果的なプランを提案してもらえます。

交通広告は、一度掲出をやめたあとに「売上や問い合わせが減った」というエピソードが出てくるほど、意外と利用者の目に留まっているケースも多いメディアです。 失敗を避けるためには、初期の段階での計画づくりと、専門家への早めの相談がカギと言えるでしょう。オンライン広告とはまた違った「公共空間での信頼感」を活かせるチャンスとして、ぜひ予算や目的に合ったプランを検討してみてください。

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