ナレッジコラム 駅広告の費用はいくら?広告費用の目安と選定ポイントを解説

駅広告

2025.08.26

交通広告のなかでも、駅構内に掲出される「駅広告」は、高い視認性と反復効果から注目を集めています。一方で、広告主にとっては「種類が多く、費用の目安がわかりにくい」と感じることも多い媒体です。
本記事では、駅広告の費用相場や広告費用の決まり方、種類別の価格感、出稿時に押さえるべきポイントをわかりやすく解説します。

駅広告の費用はどう決まる?広告費用の内訳と影響する要素を解説

まずは、駅広告にかかる基本的な費用構成と、広告費用に影響する主な要素を押さえておきましょう。

駅広告の主な種類

駅広告とは、駅構内で目にするポスターや看板、デジタルサイネージなどを含む広告媒体の総称です。代表的な種類は以下の通りです:

駅ばりポスター:駅構内の壁面ボードに貼られるポスター広告
駅看板(サインボード):改札口やホーム、コンコースに常設される看板広告
柱巻広告:柱にラッピングする形の広告で視認性が高い
駅デジタルサイネージ:映像で訴求できるディスプレイ型広告

駅広告の費用を決める要素

駅広告の費用は一律ではなく、以下のような要因によって大きく変動します。

・駅等級(S、A、B、C等級など)
駅ごとに「S・A・B・C」などの等級が設定されており、一般的に乗降客数が多い駅ほど等級が高くなり、比例して費用も高くなります。

S等級が最高ランクで、次いでA等級、B等級、C等級と低くなっていきます。

例)東京メトロの主要駅の等級
S等級:銀座・表参道
A等級:東京・新宿・渋谷など
B等級:霞が関・秋葉原・日比谷など
C等級:国会議事堂前・荻窪・乃木坂など

・広告サイズ
一般的にはサイズが大きいほど費用が上がります。

例)駅ばりポスター
B0サイズ(縦1030mm×横1456mm)
B1サイズ(縦1030mm×横728mm)
B2サイズ(縦728mm×横515mm)

・掲出期間
掲出期間によっても費用は変わります。一般的に掲出期間が長いほど、費用が上がります。

駅ばりポスターは7日間が一般的であり、駅看板(サインボード)は1ヶ月から、数ヶ月、数年などの掲出も可能です。

・掲出時期
広告の掲出時期(季節)によっても、費用が変動することがあります。これは企業の広告出稿が集中する繁忙期を「S期」とし、広告需要の少ない時期を「C期」とする分類です。
例)東急電鉄の場合
S期(12月・3月)
A期(4月・6月・7月・11月)
B期(5月・8月・9月・10月)
C期(1月・2月)

このように、駅広告の費用は多くの変動要因によって構成されています。次のセクションでは、それぞれの駅広告の種類ごとの具体的な費用相場を紹介します。

駅広告の種類ごとの広告費用の費用相場

駅広告には複数の種類があり、それぞれ掲載場所や掲出形式、視認性の違いにより、広告費用が異なります。ここでは、代表的な駅広告の種類について、東京メトロの実例を中心に、具体的な費用相場の目安をご紹介します。

駅ばりポスター

駅構内の壁に設置されたボードへ掲出する、もっとも一般的な駅広告です。1駅1枚から掲出可能で、同時に複数駅・複数枚掲出する展開も可能です。短期集中で認知を広げたい場合に有効です。

・費用相場
駅ばりポスターは基本的に7日間の掲出となります。サイズはB0・B1・B2の3種類が一般的です。その他、駅等級、掲出期間、サイズによって費用は変わります。

費用相場(東京メトロの例・B0サイズ・7日間):
・銀座・表参道(S等級):72,000円
・上野・日本橋(A等級):66,000円
・浅草・神田(B等級):48,000円

【関連ページ】
駅ばりポスター

駅看板(サインボード)

駅看板(サインボード)は、駅構内に設置される看板で、サインボードとも呼ばれています。ブランディングや店舗誘導など、長期的な訴求に適した媒体です

費用相場(東京メトロの例):
・渋谷駅(半蔵門線)縦1130mm×横1625mm/3ヶ月:約100,000円
・永田町駅(有楽町線)縦1270mm×横1750mm/3ヶ月:約95,000円

【関連ページ】
駅看板(サインボード)

柱巻広告

柱巻広告とは、駅のコンコースの柱に掲出する広告です。駅構内を通る人々の近くで目を引くため、効果的に訴求できます。

費用相場(東京メトロの例):
・表参道 7日間/11本:2,000,000円
・新橋  7日間/7本:550,000円

【関連ページ】
柱巻広告

駅デジタルサイネージ

柱・壁面・天井などに設置されたモニター型広告で、動画や静止画を繰り返し表示します。
音声なしでも伝わる強いビジュアル設計が必要で、ブランドイメージの向上やイベント告知などに活用されます。

費用相場(東京メトロの例):
・新宿駅 1か月/70インチ・12面:320,000円
・表参道〜外苑前 7日間/26面(80・110インチ相当):1,400,000円

【関連ページ】
駅デジタルサイネージ

駅広告の費用を正しく見積もるための3つの考え方|制作費・目的・駅選定がカギ

駅広告の予算を立てる際は、単に「広告費用」のみで判断せず、総合的な費用と効果のバランスを考慮することが重要です。
ここでは、初めて駅広告を検討する企業担当者が意識すべき3つのポイントを解説します。

①広告費用だけでなく、制作費や運用費も忘れずに検討する

駅広告の費用は、広告枠の「掲出費用」だけではありません。下記のような周辺コストも含めて総額で捉えることが大切です。

費用項目 内容の例
制作費 デザイン費、印刷費(ポスターやステッカー等)
運用費 広告素材の入稿、掲出作業、現場対応、撤去
その他 効果測定やレポート作成、PR連動施策 など

特に初めての出稿では制作費の想定漏れが起こりやすいため、見積もり段階で制作会社や扱い代理店に詳細確認を行いましょう。

②目的・ターゲット・期間を明確にする

駅ばりポスターや駅看板など、魅力的な駅広告が複数あり、それぞれ費用も変わってきますが、検討するときに最も大事なのは目的やターゲットを明確に設定することです。それによって最適な広告が変わってくるためです。また、目的を達成するために掲出期間はどの程度必要になるのかも算出して決めましょう。

③駅や路線ごとの利用者特性を確認する

掲出する駅や路線の「乗降客数」や「ユーザー属性」も、広告効果に直結します。以下のような観点で選定しましょう。
・平日と休日で人の流れが異なる駅(例:ビジネス街 vs 観光地)
・若年層やインバウンド客の多いエリア
・ターミナル駅 vs 住宅地のローカル駅
駅の特性を理解せずに選んでしまうと、「見てもらいたい層に届かない」「掲出費用の割に反響が少ない」といったリスクにつながります。

このように、「広告費用」だけにとらわれず、総額・目的・ターゲット・駅の特性を踏まえて費用設計することが、駅広告を成功に導く第一歩です。

まとめ

本記事では、駅広告の費用相場と広告費用の決まり方、代表的な種類ごとの費用目安、出稿時に押さえるべきポイントをわかりやすく解説しました。
駅広告の費用は、「駅の等級」「サイズ」「期間」「時期」「掲出場所」など複数の要素によって決まるため、一概に「いくら」と断定することはできません。また、掲出費用に加えて、制作費・運用費・掲出後の活用施策までを含めた総額での費用設計が必要です。
さらに、駅ごとの利用者属性や導線の特性、広告の目的・ターゲットに応じて、最適な媒体の種類・組み合わせを選定することが、広告効果を最大化するポイントです。

初めて駅広告を出稿する場合、「どの駅を選べばいいのか」「どの広告種類が効果的なのか」「この予算で何ができるか」など、不明点も多いはずです。そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。目的や予算に応じて最適なプランをご提案いたします。

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