事例コラム コーセー｜雪肌精×Number_i OOH展開を担当者に聞く

　㈱コーセーはグローバルスキンケアブランド『雪肌精』にて、アーティストグループNumber_i（平野紫耀・神宮寺勇太・岸優太）さんを起用し、大型媒体やジャックを中心としたOOH展開をしている。今回は表参道エリアのジャック展開と、東京モノレール 羽田空港第1ターミナル駅のファブリックサインシステムの広告を中心に取材。同エリアおよびメディアを選定した理由や、掲出した手応えなどを戦略ブランド事業部　クリーンブランド事業室　宣伝企画・山内鞠那（まりな）氏に聞いた。

―広告掲出の目的とターゲットについて
山内「昨年3月にブランド誕生40年目に向けてパワーアップリニューアルした「薬用雪肌精」の認知拡大と、ブランディングを深めることを目的としている。性別・年齢・国籍・世代問わず、肌の透明感を高めたい方に、“新次元の透明感”を伝えたい」

―媒体選定地について
山内「表参道は美容、ファッションの最新トレンドの発信地であり、『雪肌精』とNumber_iさんの広告の世界観を演出するのに最適だと考えた。表参道のメインストリートは、平日休日問わず、街の景観を楽しんで歩く人も多い。広告の世界観に没入してもらいやすく、ブランディングの広く深い浸透を期待できる」
山内「羽田空港は、世界への玄関口。Number_iさんが新・グローバルブランドミューズに就任したタイミングで、日本の顔として堂々たる佇まいとなるよう、大型の媒体を選んだ。ファブリックサインシステムの『羽田空港第1ターミナル駅〈スカイパネル広告〉』をはじめ、『第3旅客ターミナル〈バナー広告〉』、『京急 羽田空港第3ターミナル駅〈シート広告〉』などに掲出した」

―デザインやアイデアについてのこだわりは
山内「今年の夏は“冷やし雪肌精”キャンペーンを実施。広告ビジュアル全体から「ひんやりとした心地よい冷涼感」と「爽やかなみずみずしさ」を感じてもらえるかにこだわった。キービジュアルでNumber_iの3人が顔や首元にあてている「氷」と、雪肌精が浮かぶ「氷水」を連動させ、広告全体の一体感とインパクトの創出にこだわった」

―OOH展開で苦労したポイントは
山内「大型媒体は迫力がある反面、ビジュアルが粗く見えがちになる。スキンケア広告ならではの、肌の「透明感やツヤ」・「うるおいやみずみずしい質感」という非常に繊細な部分をどのように美しく表現するかが難しかった。特に“雪肌精ブルー”と呼ばれる青色。この奥行きがある色味を、CMYKで忠実に表現するのに時間も工程もかけた」

―表参道では多くのファンが集まり、情報交換をしながら撮影されていたのが印象的だった。羽田空港第1ターミナル駅の媒体はSNSでファブリックサインだと発信すると「映り込みがなくて撮影しやすい」と反響が寄せられたが
山内「OOHの掲出期間にはサイト訪問数が伸びる傾向が見られた。改めてファンの方のパワーとSNSでの二次拡散力を感じた。また羽田空港の媒体はこちらでファブリックサインと指定した訳ではないが、美しく見えるので実施してよかったと思っている。今後も媒体の相性次第で検討していきたい」

―このほか、特に反響が大きかった掲出場所は
山内「昨年も掲出した『阪急大阪梅田駅〈ロングセット60〉』は人通りも多く、フォトスポット化。『手の届く距離感で見られる』と好評だった」

―今後のOOH展開について
山内「広告媒体の選定にあたっては、キャンペーン目的やプロモーション展開に最も適したものであり、その時の広告ビジュアルイメージの露出最大化が狙えるものを、都度、適切に選定していきたい。
OOHはその場の掲出効果に加え、SNSでの二次拡散力を期待できるのが大きな魅力だと考える。今後も、目にした方が拡散したいと思える広告を掲出できるよう、様々なことにチャレンジしていきたい」

広告物のクレジット、スペックは下記の通り。

 

※本記事は『総合報道』2025年9月5日号に掲載されたものです