お役立ちコラム/コラム郵便ポストが見ている世界│体験できる広告を新宿に展開
駅広告
2025.02.06
日本郵政㈱は2024年12月30日から25年1月5日にかけ、日本各地の郵便ポストが投函口から見ている景色を見ることができる広告「#郵便ポストが見ている世界」を新宿駅メトロプロムナードに掲出した。

この広告は、郵便ポストが日本全国、多くの場所に設置された身近な存在であることを伝えるために企画された。「もし郵便ポストが目の前の景色を見つめていたら?」という想像をもとに、北は北海道、南は沖縄までの景色を記録した映像を放映。映像は、場所をはじめ、時間帯や天候にもバリエーションがあり、動物や郵便車両などが映り込む、そのポストが置かれた場所の日常を楽しめる。
掲出場所は、広告の下にサイネージを仕込むため、通路に張り出しても大丈夫かつ巨大なポストを再現できる媒体を選定した。
デザインは、巨大な広告面を用い、あえて「小さな穴」で映像を流すことで、違和感を与え通行人の興味を誘う仕掛けをつくった。大きく映像を流す「見せる広告」ではなく、「見たくなる広告」の設計を心掛けた。

また、駅通路にポストを想起させる存在感のある「巨大な真っ赤の壁」をつくることで、通行人の興味を誘う構造にした。投函口を模した穴には、「ポスト目線の映像」を流すサイネージを設置。まるで見る人がポストになって世界を覗き込む様な「体験型の広告」を目指した。穴は4種、映像は全16カ所あり、全国各地を擬似的に楽しむことができた。
放映した映像は、全国のポストを対象に、「投函口から見える日本の美しい景色」を指針として、候補地を選定。実際に撮影に訪れると映像に映って欲しい鹿や猫がポストの前にいないなどと現場では苦戦したが、4カ月にわたり「良い画」を追求したという。最終的には100本以上の撮影素材から、厳選した16点の映像を届けた。
広告は、掲出場所で多くの通行人に撮影され、Xやデジタル上でも多数の反応を獲得。担当者は「郵便ポストは全国に約17万本あり、日本郵政グループのインフラとしての力強さを届けたいと考えた。『仮にポストに目がついているとしたら、日本中を見渡すことができるんじゃないか?』と想像したことが本施策の始まりだった」とし、「本施策を通して改めて、生活に溢れている『郵便ポスト』への興味や愛着を持っていただくことができ、ブランドイメージを向上させることが叶った」と語る。

投函口風の穴から日本各地の風景を放映
※本記事は『総合報道』2025年1月25日号に掲載されたものです