知る・学ぶ/コラムPR TIMES│渋谷にメッセージ広告。フィルター越しに3通りの景色

2024.09.24

㈱PR TIMESは7月22日から8月4日まで、プレスリリースアワード2024のメッセージ広告「のぞいてみよう。#みんな世界を動かしている。」を、東京・渋谷公園通りにある「MEDIA DEPARTMENT TOKYO」の大型看板に掲出した。

 同社は、プレスリリース発信文化の普及と発展のため、21年から「プレスリリースアワード」を開催。毎年「プレスリリースの日」(10月28日)前後に表彰している。
 このアワードでは、情報発信に至るまでに行動を起こし、挑戦を積み重ねてきた全ての人々を讃える機会にしたいと考え、今年度の開催に先立ち、より多くの生活者が視覚的に体験できるような仕掛けを企画した。
 今回の広告は、裸眼で見ると黄色、ピンク色、水色のイラストと文字が重なりあい、描かれている内容がよく分からない。しかし、3色のフィルターメガネ(青・緑・赤)を通して見ることで、3つの異なるイラストとメッセージが浮かび上がる仕組み。青いフィルターを通すと行動する人(情報のはじまりをつくる人)たち、緑のフィルターを通すと広報の人(それを伝えようとする人)たち、赤いフィルターを通すとメディアの人(その情報を広める人)たちが描かれたイラストが現れた。

3色のフィルターメガネで、3通りのイラストとメッセージが浮かび上がる

 今回は、限られた対象者だけではなく、より広い層の生活者に体験してほしいと、半径15mで延べ300万人の交通量を誇り、昼夜限らず多くの人々が行き交う同媒体を選定した。
 クリエイティブは、一つの情報が世の中に発信されていく過程には、何かを開発、企画など行動する人たち、それを伝える広報の人たち、その情報を世の中に広めるメディアの人たち、さらにその情報を受け取る生活者がいて、ポジティブなニュースは伝播していくものであるという様子を表現するため、フィルターを通して見ることで、一人ひとりの行動がより鮮明に見えてくる仕掛けにしたいと考えた。
 受験などで使う赤シートをヒントに、他の色でも同じこと(1色だけが見え、他の色が消える現象)ができるのかを事例を調べ、青・緑・赤のフィルターで3通りの表現にしていくことに挑戦した。フィルターを通すことで『1色だけが見え、他の2色が消える』には色の彩度が重要だったため、事前に色校正を重ねた。また巨大な面での表現なので、文字の大きさやビジュアルの見え方は、原寸大の大きさを部分的に確認し、細かな調整をしたという。
 「今回の媒体は複数の商業施設に面し、買い物帰りの家族や海外からの観光客などを中心に多くの人々の目に止まる。こうした人々が現地で配布しているフィルターを覗き込む様子の物珍しさが、さらに人々を呼び、日頃ニュースで目にしている情報には、一人一人の行動や、伝える人々の行動があるということを多くの生活者に体験してもらえる機会になればと期待した」。(担当者)
 また、3色のフィルターメガネの右下にある二次元コードを読み込むとYouTube動画に遷移して、フリーアナウンサーの古舘伊知郎さんの実況ガイドが流れる。二次元コードの右側に点字シールを貼付し、視覚障害者の人も、そうでない人も、今回の広告を楽しむことができる仕掛けを施した。

広告の詳細は下記の通り。
▽企画、設計/武藤事務所㈱
▽デザイン/アイルクリエイティブ㈱
▽製作/武藤事務所㈱、㈱読売広告社
▽施工/㈱読売広告社、㈱バンブック
▽サイズと数量/H6.38×W14m×1基
▽広告素材/ターポリン
▽シート出力/MEDIA DEPARTMENT TOKYO
▽フィルターメガネ配布数/合計2万個(なくなり次第終了)

 

※本記事は『総合報道』2024年8月25日号に掲載されたものです

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