事例コラム SNS推定リーチ1000万超|Netflix「ガス人間」が新宿上空に出現したOOH施策
屋外広告
2026.10.21
Netflix(同)は7月9日〜11日まで、ドラマ「ガス人間」のプロモーションの一環として、空飛ぶOOH「LED VISION DRONE」によるドローンショーイベントを、東京・新宿の歌舞伎町シネシティ広場イベントスペースで実施した。
同作品は、体をガス化できる人間が連続殺人を起こすSFスリラー。このメインモチーフを起点に、同会場ではガス人間の像を設置。この上に縦12㍍・幅9㍍の網状のLEDスクリーンをドローンで吊るし、ライトアップされた像がガス化して空中を漂うような演出をした。
同じく7月上旬ごろ、都内の交通広告には「ガス人間、現る。」との巨大なコピーを全面に押し出したポスターが複数掲出された。ここから徐々に、各都市のサイネージでガス人間が広告空間を侵食して現れるような演出を展開。今回のドローンショーは、このコピーをコンセプトに、実際の街にガス人間を出現させて誰も見たことのない光景をつくり、より大きな驚きを生むという目的で企画された

「作品の持つスケール感や、ガスとなって空中を飛び回るキャラクターの特性を生かしながら、誰も見たことのない登場の仕方を模索する中で『LED VISION DRONE』の活用にたどり着き、『空に突然、巨大なガス人間が現れる』という光景が実現した。最もこだわったのはガス人間の実在感。そのため、ディスプレイに映す要素は、基本的にガスやガス人間だけに絞った。像からガスが噴き出し、像の照明が消え、不気味に飛び回るガスが現れる。この一連の変化を自然につなげるため、像の照明、ドローンの高度、映像の再生タイミング、特殊効果のタイミングを、細かく調整しながらリハーサルを重ねた。観客の視界に入る空間全体を作品の世界へ切り替えるため、背後にあるサイネージもショーの時間帯は一括で買い切り、Netflixロゴを掲出。広場の通常照明も落とすことで、上空に現れるガス人間へ視線が集中する環境づくりを意識した」。

(担当者)
人口集中地区でのドローンの特定飛行を可能にするため、企画チームは空の認可・地上の許可を慎重に進めた。豊富な実践経験を持つ実装チームと、体験として豊かなものにするクリエイティブチームの両サイドで綿密な演出打ち合わせを重ね、さらに天候や音量、人流計画も念頭に、良いバランスを探りながらの進行となった。
このほか、会場を選定する上では「ガス人間がにぎわう街に突如として現れ、人々の日常のすぐ近くで事件が起きる」という世界観を重視。ガス人間が現実の世界に現れたかのような衝撃を生み出すには、多くの人が行き交う繁華街の中心がふさわしいと考え、歌舞伎町が選ばれた。
また本作は、1960年に公開された東宝の特撮映画「ガス人間第一号」のリブート作品でもある。東宝特撮を象徴するゴジラヘッドを望む歌舞伎町の空に、現代の技術によって巨大なガス人間を出現させることで、東宝特撮の歴史を受け継ぎながら、本作ならではの新しい驚きを提供できると考えた。

事前告知なしのプロモーションにもかかわらず、初回の会場には500人以上が集まり、イベントの様子はSNSを通じて大きな話題となった。新宿のイベント関連は、SNSでは推定リーチ1000万超えを達成(Meltwater調べ)。Netflixシリーズ「ガス人間」は日本におけるNetflix週間TOP10(シリーズ)で1位、Netflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で4位にランクインする話題性を見せた。
※本記事は『総合報道』2026年9月5日号に掲載されたものです



