事例コラム 見る人が広告の一部に|にじさんじ・叶「孤独」を表現したミラー広告

駅広告

2026.10.27

ANYCOLOR㈱が運営するVTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」は7月27日から8月2日、叶さんのライブ「叶 2nd LIVE 孤独 -solitude-」開催に合わせ、東武東上線池袋駅構内にミラー加工を施した交通広告を掲出した。公演テーマである「孤独」を、鏡面を活用した特殊加工で表現し、通行人自身が広告の一部として映り込む仕掛けが特徴となっている。

 広告では、鏡面部分に通行人の姿が映ることで、「一人」から「独り」へと変化し、広告が完成するよう設計。通路沿いに掲出される交通広告の特性を生かし、見る人それぞれの視点によって異なる印象を与えるクリエイティブを目指した。

 また、ライブのキービジュアルが公演前後で2種類用意されていたことから、広告右上から光が差し込むデザインは、アフターキービジュアルから着想。公演日7月31日をまたいで掲出することで、ライブ前後それぞれのタイミングで楽しめるよう工夫した。

 特殊加工広告は掲出可能な媒体が限られることから、ファンが訪れやすいエリアとして池袋を選定。制作では、鏡面に立つ叶さんのビジュアルが埋もれないよう白版を薄く敷き、複数回のサンプル確認を経て仕上げた。また、鏡面に映り込んだ際に人物の等身が適切な大きさとなるよう、サイズを計算してデザインを調整した。

にじさんじでは初となる特殊加工(ミラー加工)が施された広告

 掲出後はSNSや各メディアでも取り上げられ、話題を呼んだ。担当者は「多くのファンに現地で広告を楽しんでいただけたことをうれしく思う」と話す。
 特殊印刷によって、見る人自身を広告表現に取り込んだ今回の施策。アナログ媒体ならではの物理的な仕掛けによって、交通広告の表現領域を広げた事例となった。

 

※本記事は『総合報道』2026年9月15日号に掲載されたものです

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